署名済みのエンベロープがSalesforceに表示されない場合
ここでは、DocuSign eSignature for Salesforceの機能について説明します。
問題
Salesforceからエンベロープを送信している場合に、受信者や署名者の処理が終わったエンベロープがDocuSignからSalesforceに送信されない。
背景および推奨事項
設定および基本情報については、『DocuSign Connect for Salesforce User Guide』を参照してください。
Salesforceでステータスが正しく更新されない場合は、まずDocuSign Connectの設定を確認します。
1. まず、DocuSign Connectのログ機能を有効にして、ログに記録されるエラーを調べます。
2. 何らかの設定をSalesforceまたはDocuSign環境で変更していないかどうかを確認します。
3. 以下の点を確認します。
a. ステータスが更新されない問題はすべてのユーザーで発生するのか特定のユーザーで発生するのか。
b. 特定のユーザーで問題が発生する場合は、特定のレコードタイプで発生するかどうか。
c. いつから問題が発生しているか。その時期の上記2.の変更が原因になってないかどうか。
以上の点を確認して、さらに適切な解決方法を検討します。
解決方法
1. DocuSign Connect設定にアクセスします。
b. ページ上部の[設定]タブをクリックします。
c. [DocuSign Connect]をクリックします。
d. [Salesforce]をクリックして[Connect for Salesforce設定]ページを開きます。
2. Connect for Salesforceの認証と権限についての以下の設定を確認します。
a. 環境全体で問題が発生する場合、保存されているパスワードが無効になっていることが考えられます。この問題は、ログの最後のエントリで確認できます。[ログインの再設定]リンクをクリックして、Salesforce管理者としての資格情報を更新します。
b. 上記a.で入力した資格情報が実際のSalesforceユーザーのものと一致していることを確認します。このユーザーには独自の権限が付与されています。書き戻しユーザーの権限管理はSalesforce側で行いますが、このユーザーの権限とDocuSignとの連携について理解しておくことは重要です。一部のオブジェクトで問題が発生し、ほかのオブジェクトで発生しない場合は、問題が発生するオブジェクトに対するこのユーザーの権限を確認します。完全なシステム管理者権限を付与すると、この問題を解決できます。DocuSignおよびSalesforceに接続するためのユーザーアカウントとして、特定ユーザーのアカウントではなく「System Sender」アカウントを使用することをお勧めします。このアカウントには、Salesforceのシステム管理者権限とログインポリシー外でログインするための権限が必要です。
3. [Connect for Salesforce設定]ページで以下の点を確認します。
a. [システム設定]セクションで、接続がアクティブであることを確認します。ここで[アクティブな接続]と表示されている必要があります。
b. [差出人が選択可能な項目]の設定は、書き込み可能なオブジェクトを選択するものではなく、Webコンソールから送信されるドラフトエンベロープで検索を可能にするオブジェクトを指定します。Salesforceから送信したエンベロープからの書き戻しに関する設定ではありません。
c. 最も一般的な問題として、一部のユーザーでのみ書き戻しが行われず、ほかのユーザーで正しく行われるというものがあります。[関連付けるユーザー]セクションには、[すべてのユーザー(新しいユーザーを含む)]と[特定のユーザー]を切り替えるオプションがあります。[特定のユーザー]を選択した場合、一部のユーザーだけでなく新規ユーザーでSalesforce側へのデータの書き込みが行われないことに注意してください。
d. [Connectオブジェクト]セクションの各項目で、適切なオブジェクトのステータスがアクティブになっていることを確認します。
e. [Connectオブジェクト]セクションの各項目の[完了した文書のみ]チェックボックスの設定を確認します。このチェックボックスがオンの場合、未完了のエンベロープが発行されなくなります。発行の遅延が問題である場合は、このチェックボックスの設定を確認してください。
4. 複雑な原因とカスタマイズについて確認します。
a. ログを収集するとDocuSign Connect関連の問題解決に役に立ちます。また、DocuSignカスタマーサポート担当者にログの提供が求められる場合もあります。サポート担当者は、このログの内容から問題の原因を特定して解決策を講じます。[ログを有効にする(最大100件)]チェックボックスをオンにすると、最大で100件のエンベロープレコードが記録されます。[管理画面に移動]>[DocuSign Connect]>[ログ]の順に選択して、ログを確認します。ログを開くには、XML形式の内容を正しく表示できるツール(Notepad++やほかのWebソリューションなど)を使用します。ログの構造は以下のとおりです。
i. XML形式の設定データ
ii. XML形式のエンベロープデータ
iii. 一部XML形式のデータを含むSalesforce APIへのコールおよびその応答
b. ログ機能を有効にしても発行アクションに関するログが記録されない場合は、以下を確認してください。
i. 発行機能が全体で有効になっている。
ii. そのユーザーが[関連付けるユーザー]で有効になっている。
iii. [受信確認が必要]機能が有効になっている。さらに[管理画面に移動]>[DocuSign Connect]>[エラー]の順に選択して、エラーを確認します。一部の項目はここに表示されますが、ログには記録されません。
c. [Connectオブジェクト]セクションで[dfs__DocuSign_Recipient_Status__c]オブジェクトが[dfs__DocuSign_Status__c]オブジェクトよりも上に表示される場合、[DocuSign受信者のステータス]オブジェクトは最初の発行では作成されません。ログのエラーを参照すると、親のDocuSign Statusオブジェクトが最初の発行で作成されていないことを確認できます。問題の兆候は、「DocuSign受信者のステータスの作成まで1時間かかる」という内容のメッセージで示されます。次の発行が実行されるまでDocuSign受信者のステータスは作成されず、それは通常最初の署名者によるエンベロープ処理の完了時を意味します。